今週の気になったニュースです。
参考記事
『「スー・チー政権」発足=半世紀ぶり文民政府-ミャンマー』(2016.3.30 時事通信:http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2016033000080)
ミャンマーでは30日付でアウン・サン・スーチー氏が率いる国民民主連盟(NLD)主導の新政権が発足しました。
憲法には特別な大統領条項が存在する為外国人の配偶者を持つスー・チー氏は大統領になることができません。
その為、側近が大統領のポストに就きましたが、事実上の「スー・チー政権」の様です。
4閣僚のポストを兼務することが決定しており、外交を初めとした政治の舵取りの大部分がスー・チー氏が握ることになります。
上記のような状態の為、外部のメディアからスー・チー氏の「独裁」が始まるのではないかと言う警告が少しずつ出てきています。
一方ミャンマーでは約半世紀ぶりの民主政権が発足したということで、これまでのスー・チー氏の活動も相まって好感を持つ人がほとんどです。
その評価は今後の活動によって大きく変わっていくことになるでしょう。
これまでの活動家としてではなく、政治家としての活動がどの様に作用していくか、世界中が注目しています。
国内ではイスラム教徒など少数派となっており、仏教徒との対立が懸念されています。
また、長年政治を支配していた軍部が未だ議席の25%を有していることから、軍部との協調が必要となってきます。
民主化を喜ぶ、大多数の仏教徒の国民、少数派のイスラム教徒の国民、軍部、様々な思惑がある中で、互いが利益を得る道を示していくことが、今後のスー・チー氏に求められます。
国を民主化に導いた偉人の道のりは、休む暇もなく新たな局面を迎えています。